Dynamics 365 release wave1 plan_Commerce

こんにちは。室長こと、吉島良平(Microsoft MVP for Business Applications| Microsoft Regional Director) です。いよいよ本日深夜、数時間後から【Microsoft MVP Summit】【Microsoft Regional Director Summit】が米国のシアトルで開催されます。日本からも現地に出向かれている人たちがいらっしゃるようで、この数日間SNS等で知人たちのDynamicsな活動を見かけます。現地組みの皆、日本代表として頑張ってきてくださいね!
さて、Dynamics 365 (CRM/ERP) 2025 wave1についてそれぞれのアップデートを2月前半から本DX365Life Blogにてご紹介してきました。多方面からかなりのアクセスがあり、正直驚きました。
- Dynamics 365 Business Central
- Dynamics 365 Sales
- Dynamics 365 Field Service
- Dynamics 365 Customer Insights-Journeys (旧Dynamics 365 Marketing)
- Dynamics 365 Customer Insights-Data
- Dynamics 365 Finance
- Dynamics 365 SCM
- Dynamics 365 Contact Center
- Dynamics 365 Customer Service
- Dynamics 365 Project Operations
- Dynamics 365 Human Resource
本稿は、このシリーズの最終稿となります。進化が激しいので、キャッチしていく側も骨が折れますが、ユーザーの皆様のために全力を尽くす事を公にお約束している身なので、頑張ります!
それでは、Dynamics 365 Commerceについてアップデート情報を共有していきたいと思って言います。
≪Digital Commerce≫
多くの企業がオンラインで事業を行う中で、コスト削減や顧客体験の向上が図られていますが、詐欺のリスクも増加しています。MicrosoftのAdyen コネクタを使用することで、企業はAdyenのリスク管理機能を活用し、詐欺を効果的に検出・軽減・分析・監視することができます。

Adyenは包括的なリスク管理機能を提供し、不正行為の検出と軽減を支援します。MicrosoftのAdyenコネクタを使用するeコマース販売者は、Adyen顧客ポータルから機能を有効にすることで、追加の設定なしで、これらのリスク管理機能を活用できます。詳細はAdyenのリスク管理ソリューション を参照してください。
≪Omnichannel Commerce≫
Dynamics 365 Commerce は、Adyenなどの支払いサービスプロバイダーからの通知を処理する機能を提供することで、非同期支払い処理をサポートします。具体的には、Commerce Scale Unit (CSU) および Commerce 本部から支払に関する通知にアクセスでき、支払いの状況等に関する情報をリアルタイムで取得します。


Store Commerce アプリは「Pay by Link」QRコード支払い方法を提供します。この方法では、顧客がQRコードをスキャンするか、レジ担当者がリンクを生成して電子メールで顧客と共有することで、支払いを行います。顧客は支払いリンクにマップされたWebページを開き、そこで利用可能な支払いオプションを使用して支払いを完了します。



実装するパートナーは、紛争やレポート通知などの他の支払い通知を使用して、ビジネスプロセスに合わせカスタマイズした顧客体験を構築することができます。企業は自社のニーズに合わせた柔軟な支払い処理システムを構築することができるという流れです。
Dynamics 365 Commerce は、支払い処理の効率化と顧客体験の向上を目指して、さまざまな機能を提供していくようです。
組織は、オムニチャネル変革における価格設定を一元化されたプラットフォームで管理し、顧客エンゲージメントのすべてのタッチポイントで価格設定を計画、管理、確認、展開したいと考えています。また、顧客に響くコンテキストを用いた価格設定を提供するために、価格の内訳と粗利ロジックを効率的に定義・維持する方法が必要です。高性能な価格設定の実行により、サプライチェーン、小売、eコマースのビジネスプロセス全体で統合された価格設定管理モジュールを実装するという内容の拡張です。確かに、時代のニーズはこれですね。

価格管理モジュールは、組織がオムニチャネルの価格設定を効果的に推進できるように、さまざまな機能を提供しています。まず、属性ベースの価格設定モデルを使用して、製品、顧客、チャネル、または注文の属性に基づいて価格設定ルールを設定します。これにより、市場や顧客セグメントごとに差別化されたカスタマイズされた価格設定エクスペリエンスを効率的に推進できます。

さらに、包括的な価格構成要素の内訳を使用して、複雑な価格設定構造を定義および管理します。長期貿易協定、短期価格調整、プロモーション割引、自動課金、遡及リベートなどの豊富な価格設定手法を活用し、柔軟な価格設定戦略を推進します。

また、価格設定シミュレーションを実行して価格設定の設定を検証し、価格設定レポートを生成して価格設定の実行を分析することができます。ヘッドレス価格設定APIと統合することで、B2CおよびB2Bシナリオで価格の検索と計算を行うことができます。最後に、ビジネス固有のニーズに合わせて価格設定エンジンの動作を構成およびカスタマイズすることが可能です。

販売前、販売時、販売後のすべての段階で組織の価格設定をサポートし、効率的かつ柔軟な価格設定戦略を実現するために改善した包括的で現実的なソリューションと言えますね。
注文属性は、注文のセグメンテーションや属性ベースの価格設定に影響を与える重要な要素です。これには、プロモーションキャンペーンIDや注文タイプ、チャネル固有の属性などが含まれます。Dynamics 365 Commerceは、Commerce本部、POS、CRT(コマースランタイム)でこれらの属性値を直接編集・設定できるフレームワークを提供しています。
統合価格管理機能を使用すると、価格管理者は注文ヘッダーと明細の属性値を活用して、属性ベースの価格設定ルールを定義できます。これにより、コマースパラメータで定義された注文属性を使用してオムニチャネル注文属性を設定し、価格属性グループにチャネル固有の属性を含めることができます。
さらに、Dynamics 365 Commerceユーザーはチャネル固有の注文属性を使用して価格ルールを定義でき、Dynamics 365 Supply Chain Management ユーザーはパラメーターで注文ヘッダーと注文明細行の属性グループを定義し、その属性を使用して価格ルールを設定することが可能です。

このように、統合価格管理機能は、価格管理者が柔軟かつ効率的に価格設定を行うための強力なツールとなります。
≪Store Commerce≫
Dynamics 365 Commerce のお客様は、ネットワークやサービスの中断時にビジネスを継続するために、Store Commerce のオフラインモードに依存しています。オフライン準備状況の監視により、すべてのオフライン対応デバイスが正常に動作し、必要に応じてオフラインモードに切り替えられることを確認できます。

また、店舗内や店舗間で複数のデバイスのオフライン準備に影響を与える問題を効率的に検出し、トラブルシューティングすることが可能です。データ同期セッションのフィルタリングと要約が強化され、相関関係の特定と原因の検出が迅速化されます。管理者は、組織のオフライン準備状況監視に自動的にアクセスできるようです。
現場の運用を回す上で非常に重要ですね。
iOS向けStore Commerceアプリのハードウェアステーションが拡張されることで、ハードウェア統合の柔軟性が向上し、iOS向けStore Commerceアプリの組み込みハードウェアステーションをカスタマイズして構築および展開することが可能になったというお話です。
カスタムまたは既存の支払い処理サービス用のコネクタを簡単に実装し、iOSデバイス内でシームレスなトランザクションを実現します。
次に、コンプライアンスのニーズに対応する会計プリンターをサポートします。iOSデバイスを会計プリンターに接続して特定の会計統合要件を満たし、会計規制が厳しい地域でのコンプライアンスを確保します。
最後に、カスタム周辺機器をサポートします。Store Commerceアプリで現在サポートされていない周辺機器を有効にし、システムをストアの独自のハードウェアニーズに適応させることができます。
このように、iOS向けStore Commerceアプリのハードウェアステーションの拡張性により、さまざまなハードウェア統合のニーズに柔軟に対応することができるのは非常にありがたいお話です。
本機能を本社で有効にすると、Store Commerce アプリ内にトースト通知が表示されます。これらの通知は、オフラインデータやネットワークが正常でない場合に表示されます。
オフラインログオン資格情報が最新でない場合や、データ同期が失敗した場合は担当者に通知され、管理者に連絡して具体的な手順を説明するなどの推奨アクションが提供されます。

また、ネットワークやWi-Fi接続が失われた場合にも通知されます。シームレスなオフライン切り替えが発生すると、担当者にすぐに通知されます。さらに、通知フレームワークを拡張して、コアビジネスシナリオに活用できます。
トースト通知機能のおかげで、オフラインやネットワークの問題が発生した際に迅速に対応できるようになるのは大きな進歩ですね。
管理者は、Store Commerce のヘルスチェック機能を利用して、ネットワークやその他のハードウェア周辺機器の全体的な状態を把握します。オフラインの準備とビジネスの継続性は、ネットワークの問題発生時にサービスレベルと顧客満足度を維持するために不可欠です。店舗の従業員は、シームレスな移行と中断のない運用を確保するために、デバイスがオフラインモードに対応しているかどうかを知る必要があります。
この機能は、ネットワーク情報API、プラットフォーム固有のAPI、およびCSU処理時間からの情報を表示することで、ネットワークヘルスチェックの新しいビューを導入することを目的としています。これらの追加の分析情報により、店舗の従業員はパフォーマンスの問題がネットワークの問題によるものかサーバーの問題によるものかを判断し、オフラインスイッチが利用できない理由を理解し、推奨されるアクションを受け取ることができます。



この機能により、店舗担当者とマネージャーは、Store Commerce ヘルスチェックで次の改善点を確認できます。ネットワーク情報APIとプラットフォーム固有のAPIからの情報を表示するための新しいビュー、ヘルスチェックのリクエストのCSU処理時間が表示され、店舗スタッフに追加の情報が提供されます。また、ランダムな断続的なネットワーク障害が発生した場合に失敗したCSU要求に対して再試行ロジックが追加されました。

このように、Store Commerce のヘルスチェック機能の改善により、店舗の従業員はネットワークやハードウェアの状態をより正確に把握し、オフラインモードへの切り替えをスムーズに行うことができます。これにより、パフォーマンス問題の原因を迅速に特定し、適切な対応が可能になります。また、リトライロジックの追加により、ネットワークの断続的な障害にも柔軟に対応できるようになります。
Store Commerce のオフライン SQL Server Express データベースをサイズ制限以下に維持することで、オフラインデータベースのサイズ管理が簡素化されます。サイズ制限を超えた場合でも、迅速に削減、フィルター処理、および再有効化が可能です。
Dynamics 365 Commerceのお客様は、ネットワークやサービスの中断時にビジネスを継続するために、Store Commerce アプリのオフライン機能を使用します。多くの顧客が SQL Server Expressをオフラインデータベースとして使用していますが、これにはサイズ制限があります。大規模なインデックスを自動的に圧縮および削除することで、サイズ制限を超えるのを防ぎ、拡張テーブルでインデックス圧縮を使用すると、さらにサイズを削減できます。
自動インデックス圧縮および削除機能により、サイズ制限を超えたオフラインデータベースの回復が迅速かつ容易になります。管理者は機能管理ワークスペースを使用して、これらの機能を有効にすることができます。
Store Commerce のオフラインデータベース管理の効率化によるビジネスの継続性の担保のお話ですね。
纏めると、デジタルコマース、オムニチャネルコマース、Store Commerce の領域に改善点がフォーカスされました。デジタルコマースでは、Adyen のリスク管理機能を活用して e コマース詐欺を最小限に抑える為のアクション。オムニチャネルコマースでは、新たな支払い方法の適用や、販売注文の属性を使用した価格設定ルールの定義を可能としました。Store Commerce では、オフライン対応デバイスの監視と管理が強化され、ネットワークやオフラインデータの問題が発生した際に担当者に通知される機能が追加、さらにiOS向けStore Commerceアプリのハードウェア統合の柔軟性が向上し、カスタム支払い処理サービスや周辺機器のサポートが強化され、運用に耐えうるレベルになってきたという印象です。UI/UXもかなり分かり易く、特に店頭での実務におけるミスオペを防げるレベルにきたと思います。
Copilotでもう少し踏み込んで、店頭小売販売のアルバイトシフトの自動作成や、Customer InsightのCDPと合わせた販売員用のエージェントや、月末の業務負荷を低減する棚卸用のエージェントがあると、よりいいなと感じました。
最後に、マイクロソフトのビジネスアプリケーション群にはPower Platformがあります。

これは強烈です。業務と実際のオペレーションには必ずGAPが発生します。そのGAPをローコードで内製化して埋めていくツール、それがPower Platformです。Microsoft Dynamics 365 (CRM/ERP)と合わせ、GAP領域にご活用を検討いただくことが大正解です。
以上で、今回の2025 wave1のアップデートに関する一連の投稿を終了したいと思います。
- Dynamics 365 Business Central
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- Dynamics 365 Field Service
- Dynamics 365 Customer Insights-Journeys (旧Dynamics 365 Marketing)
- Dynamics 365 Customer Insights-Data
- Dynamics 365 Finance
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- Dynamics 365 Contact Center
- Dynamics 365 Customer Service
- Dynamics 365 Project Operations
- Dynamics 365 Human Resource
- Dynamics 365 Commerce
全12稿に目を通してくださった皆さま、ありがとうございました!

2025年4月~2025年9月の間に一般公開されるDynamics 365(CRM/ERP) の新機能が皆さまにとって有益なものになることをお祈り致します!
Let’s Enjoy our DX365Life!
