Dynamics 365 release wave1 plan_CustomerService

こんばんは。室長こと、吉島良平Microsoft MVP for Business ApplicationsMicrosoft Regional Director) です。洗濯機の音が止まったので、乾燥をさせながら、そして音楽を聴きながら今日はBlogを書いています。今週東京は🌸桜🌸が満開になりそうですが、皆さんはいつもどこで花見をされるのですか?お気に入りの場所があったら、今度こっそりと教えてくださいね。私もマスクをしてお出かけしたいと思います。

さて、Dynamics 365 (CRM/ERP) 2025 wave1の新機能について、👇のように纏めてきました。反響が大きく、嬉しく思っています。

漸くゴールが見えてきた感じはしますが、あと2時間ほどで月曜日になってしまうので、いつも通り時間との闘いです。という事で、本稿ではDynamics 365 Customer Serviceの新機能を追いかけていきたいと思います。

前回解説したContact Centerがとても良くなってきたので、本カスタマーサービスアプリと合わせて活用する事で利用者・管理者共に相当なメリットが出せるのではないかと大きな期待を勝手にいただいています。

本稿で、Dynamics 365のCRM領域の今回のリリース解説を網羅する訳ですが、最初にとても大切なことをお話しておきます。AIを効率的に利用するためには、マーケティング・SFA・カスタマーサービス・フィールドサービスのプラットフォームを統一したほうがいいという事です。結果、CDP(顧客データプラットフォーム)の構築の工数も大幅に削減することができます。

さもないと、どういう結果になるかというと、👇のようになりがちです。(いや、なります)

これらのスライドは、AI Powered Business Application Bootcampの自分のセッションで使ったもので、その時も同じことを解説しました。不思議なのですが、頭で考えると誰しもが簡単にわかることなのですが、現実にはそうなっていないのです。何故なのでしょうか。一度皆さんの同僚と一緒に考えてみる時間をとってみてください。とても大切な事だからです。

それでは、進めていきましょう!

≪Administrator Experiences≫

データ機密ラベルを電子メールに追加することで、サービス担当者が機密情報を分類・保護し、データセキュリティを強化できます。この機能により、安全なコラボレーションが可能となり、データ漏洩のリスクが軽減されますね。また、規制遵守やユーザーの意識向上、一貫したデータ保護が実現できます。

ご存じのようにデータ機密ラベルには、さまざまな利点があります。まず、機密情報を簡単に分類し保護することができます。これにより、一般データ保護規則 (GDPR) やカリフォルニア州消費者プライバシー法 (CCPA) などの規制に準拠することが可能です。また、機密情報に関するユーザーの意識が向上し、ラベル作成と適用によってデータ管理が合理化されます。さらに、他の Microsoft サービス(Microsoft Purview)との統合により、アプリ間で一貫したデータ保護が可能となります。とても大切な機能と言えます。

≪Copilot and AI Innovation≫

インテリジェントなテンプレート推奨機能を使うことで、応答時間を短縮し、管理の手間を減らし、顧客サポートのコミュニケーションを改善します。AIを活用して適切なテンプレートを自動的に選ぶことで、サポートチームは手動でテンプレートを探す時間を大幅に減らし、ケースの解決を迅速化し、より一貫性のある正確な顧客対応が可能になりますね。

Copilotの電子メールアシスト機能を活用すると、カスタマーサービス担当者は関連する電子メールテンプレートの提案を受けることができるので、手動でテンプレートを検索する手間が減ります。これらのテンプレートの提案は、電子メールの内容、検索コンテキスト、スレッドの意図に基づいて行われるようです。担当者は、電子メールエディターから直接これらの提案にアクセスできるようになります。

担当者が顧客にメールを返信する際に、インライン電子メールアシストカードにカスタムプロンプトを入力できます。Copilotは、このプロンプトをアプリケーションに保存されている電子メールテンプレートと照合し、インライン電子メールフォームで最も適切なテンプレートを選びます。担当者は、選択された電子メールテンプレートの名前を確認できます。必要に応じて、別の電子メールテンプレートを選択することもできます。便利!

従来の管理では、フィードバックの収集に時間がかかり、さまざまなツールを使用していました。今回、Copilot Studioボットの生成AI機能を活用し、チャネル全体で調査を行い、収集されたフィードバックをスーパーバイザーに纏めて提示する方法が確立されました。

調査エージェントの主な機能には、Copilot Studioエージェントを使用して、顧客からフィードバックを収集、そのフィードバックに基づいてコンテキストアクションを構成することが含まれます。また、電子メール、メッセージング、音声、カスタムチャネル全体で調査を構成するプロセスを統合および一元化します。定義済みのテンプレートを使用してアンケートを簡単に作成することで、実用的且つインサイトに富むフィードバックを得ることができるようになりました。

エージェントは、受信メールに対する顧客の感情を確認できるため、応答の質が向上し、問題のエスカレーションを効果的に管理できます。この機能を使うと、エージェントは受信トレイとメールエディターで感情指標を確認し、適切に顧客対応ができます。管理者とスーパーバイザーは、メール分析のダッシュボードで平均感情スコアを確認することもできるようになりました。顧客の感情をタイムリーに把握することで、より良いサポートが提供できるはずですよね。

インテリジェントなテンプレートプロンプトを使うと、電子メールの返信をスピーディーに行えます。Copilotのプロンプトは、テンプレートに含まれる内容を自動的に入力するので、サービス担当者の負担が減り、正確で、且つ一貫性のある顧客対応ができます。管理者は電子メールテンプレートの一部としてプロンプトを設定できるようになります。

カスタマーサービスの担当者がテンプレートを使うと、Copilotがプロンプトから内容を自動的に入力してくれます。

Inline Copilotは、電子メールを作成する際の手間を減らし、サービス担当者の生産性を大幅に向上させます。さらに、Copilotの支援を受けて追加のコンテンツを組み込むことで、メールの品質も向上します。この柔軟性により、サービス担当者は関連情報を含めることができ、メールの正確性と全体的な品質が向上します。結果として、やり取りが減り、顧客満足度(CSAT)が向上します。

また、メール作成中のどの段階でもAIの支援を受けられるようにすることで、効率をさらに高めます。サービス担当者は既存のコンテンツと統合された部分的なドラフトを生成できるため、作業がスムーズに進みます。Copilotは、サービス担当者の作業効率とメールの品質を向上させ、顧客満足度を高める重要なツールです。

Inline Copilotは、サービス担当者の生産性を向上させ、顧客満足度を高めるための強力なサポートとなりますね。

≪Service Representative Experiences≫

Customer ServiceのワークスペースとDynamics 365 Contact CenterのCopilot機能が改善され、質問機能のビジュアルと操作性が向上しました。メッセージ入力フィールドが大きくなり、アイコンの配置も変更されました。受信トレイには、角が丸い新しいUIが導入され、モダンなビジュアルと操作性が提供できるようになりました。

また、生産性ツールのサービス担当者スクリプトでは、状態、アイコン、コンポーネントが更新され、視覚的な魅力が向上し、より快適なユーザーエクスペリエンスを提供できるようになりました。タイムラインも最新のビジュアルに刷新され、Dynamics 365の最新UIは、より高速、綺麗、かつインタラクティブなエクスペリエンスを提供し、効率、可視性、ユーザー満足度を向上させていくでしょう。

また、音声コントロールの外観が刷新され、サービス担当者が効率的に操作しやすくなりました。新しいUI/UXは、着信と発信の両方の通話で利用でき、より優れたエクスペリエンスと使いやすさを提供します。最新化されたカスタマーサービスアプリのUI/UXは効率性・可視性・ユーザー満足度の向上に役立つはずです。最新化されたUI/UXはサービス担当者の作業効率と顧客満足度を高めるための重要な改善だと言えるでしょう。

Create personalized case views in the inbox

サービス担当者は自分に最適なケースビューを受信トレイで作成できます。これにより、生産性が向上し、作業が効率的に整理されます。管理者がケースエンティティのグリッドページに個人用ビューを作成します。次に、サービス担当者がその個人用ビューを受信トレイに追加します。最後に、その個人用ビューが受信トレイに表示されます。担当者は自分に合ったビューを使って、より効率的に作業を進めることができますね。

Automatically restore sessions after a browser refresh

ブラウザを更新すると自動的にケースやアカウントなどのエンティティとそのアプリケーションタブが復元されます。フォーカスは、以前に表示されていた最後のセッションまたはアプリタブに戻り、ユーザーのプレゼンスが再読み込みされると、通話やチャットなどの会話も復元されます。

しかし、この新しいエクスペリエンスを使用する際には、いくつかの注意事項があるので気をつけておきましょう。

セッションタブの順序が変更される可能性があり、複数のブラウザセッションとタブが開いている場合は、最後に更新されたものだけが再読み込みされます。また、クロスブラウザ機能はサポートされていないため、例えばEdgeからChromeへの更新はできません。生産性ペインの状態とフォーカスは復元されますが、生産性ツールの状態は復元されません。チャットや通話などの一般的なセッションは、ユーザーのプレゼンスが再確立された後にのみ復元され、他のセッションやタブの復元と比較すると遅延が発生することがあります。

Inbox view is on by default for service reps

受信トレイは、顧客サービス担当者がすべての作業項目を一か所で確認できる便利なビューを提供します。この機能は、既存の担当者プロファイルと新しく作成された担当者プロファイルの両方でデフォルトで有効になっています。この機能により、顧客サービス担当者は受信トレイ内で統合された場所からすべての作業項目を表示できます。主な利点として、すべてのサービス担当者のプロファイルで利用可能であり、既存および新規のサービス担当者プロファイルでデフォルトでオンになっている点が挙げられます。

Configure timeout rules override in SLA-based automatic actions

サービス担当者が休暇中や応答時間が長くなる場合、または会話を別のキューに転送する必要がある場合、担当者は自動アクションのルールを変更できる必要があります。

具体的には、会話ごとに自動アクションをオフにすることができる必要があります。また、管理者は、アクションの状態(アクティブから待機など)やトリガーイベント(エージェントの非応答時間など)を設定して、タイムアウトルールを構成することができます。

≪Unified Routing≫

Maintain routing rules in bulk

企業では、さまざまな業務キューやワークストリームに共通のルールが必要です。これを構成するには、管理者が各キューを調べて手動でルールセットを作成し、追加する必要があります。しかし、数百ものキューに対してこの手順を繰り返すと、完了までに何時間もかかります。

ルールセットテンプレートを活用すると、管理者はそれをキューやワークストリームに適用できます。これにより、プロセスが簡素化され、作業時間が節約されます。優先順位付け、割り当て、作業分類ルールセットなどのルーティング構成用のテンプレート化されたルールセットを作成し、キューやワークストリームに適用するといった感じです。

管理者は、テンプレート化されたルールセット構成を一か所からグローバルに管理し、ルールセットが適用されているすべてのキューとワークストリームに更新をかけることができるのです。

Dynamics 365 Customer Serviceの拡張ですが、UI/UXも使いやすくなりました。この領域はCopilotの恩恵をとても受けやすい領域なので、生産性向上と価値向上と両方で、かなりのメリットを出せそうです。Dynamics 365 Customer ServiceとDynamics 365 Contact Centerを合わせて活用すると相乗効果でると思います。いやぁ、とてもいいじゃないですか!

一方で、この領域の導入では、使いながら、各シナリオのシステムフローを確立していく必要があるので、まず1か月くらいトライアルしてみるといいかと思います。ベンダーにもCRPを依頼して、自社のマスタやシナリオに基づき、諸々のプロセスを回しまくってみてください。

あっ、そろそろ週末が終わってしまうので、今回はこのくらいで。Let’s Enjoy our DX365Life!

dx365jp
  • dx365jp
  • 25年ほど、Microsoft Dynamics 365 【ERP(NAV/AX)+CRM】の導入コンサルティングに従事し、日本を含む34か国において導入コンサルティングを経験してきました。グローバル環境における“プロジェクト”と“マーケティング”を生業としております。

    最近は、【CRM/MKTG(攻めのDX)⇔ ERP(守りのDX)】+【ローコード】というDX365な活動に奮闘中です。Microsoft Dynamics 365 ビジネスで地球を92周中です。#DX365 #DynamicsIoT

    Microsoftの運営する外部技術者グローバル組織「Microsoft MVP(*日本163名/世界3674名)・ Microsoftのトラスティッドアドバイザーである「Microsoft Regional Director (*日本4名/世界167名)」として、複数のITコミュニティーにて活動中。(*2026/08/08時点)

    プロフィールはこちら→bit.ly/Dynamics365JP