Dynamics 365 release wave1 plan_ContactCenter

こんにちは。室長こと、吉島良平Microsoft MVP for Business ApplicationsMicrosoft Regional Director) です。今日は2時間ほど外出していたのですが、とても暖かい一日でした。今のところ、花粉は大丈夫そうです。

これまでDynamics 365 (CRM/ERP) 2025 wave1の新機能について、👇のように纏めてきました。反響が大きく、嬉しく思っています。弊社Technosoft Groupでもお客様に提供しているアプリ群で、改めての自分の理解の整理にもなっています。(『あれは良いな』とか『あれは注意だよな』とか、長年やっていると勘が働きます。)

本稿では、Dynamics 365 Contact Centerのアップデート情報を追っかけていきたいと思います。

≪IVR (Interactive Voice Response) Capabilities≫

Copilot ベースの対話型音声応答 (IVR) 機能を活用し、顧客にセルフサービスを提供するというものです。Power AppsでIVRのルールを構成・構築できるので、CopilotやBotのロジックを直接変更する必要がなく、テスト/展開の工数を削減する事ができますね。Power AppsでDataverseのテーブルを参照し、動的なキーを構成して、AIエージェントのルールを管理すればハイ出来上がり的な感じ。Power Appsやっている方々はCRMやりましょうって事です。

≪Omnichannel Customer Experiences≫

日本はLINEですが、ASEANでは結構What’sAppがメッセージングプラットフォームとして活用されています。企業が顧客にパーソナライズしたカスタマーサービスの体験を提供する機会を創出できるのは顧客とのデジタルタッチポイント獲得に有効な手段です。Azure Communication Servicesを通じてWhat’sAppsチャンネルを構成し、顧客はWhat’sAppを通じて企業とコミュニケーションし、非同期にサポートを得る事ができるようになります。

音声会話やボイスメールの AI 要約機能を活用して、内容の把握をスピーディーに行うことができます。TeamsのAI機能のようなものと理解しておきましょう。

Dynamics 365 Contact CenterのネイティブSDKは、iOSおよびAndroidアプリケーションが顧客コミュニケーションを開始、管理、取得できるようにするものです。開発者は顧客コミュニケーションを効率的に管理し、エンドユーザーに優れた体験を提供することができます。メリットとして以下のような事が考えられます。

  1. 統合の容易さ👉iOSおよびAndroidアプリケーションに簡単に統合でき、既存のWeb用Chat SDKと同様にパブリックリポジトリを通じて配布されます。
  2. カスタマイズ可能なインターフェイス👉ブランド化可能なフル機能のメッセージングユーザーインターフェイスを提供し、Webプログラムと同じ機能とカスタマイズを使用できます。
  3. 柔軟な通信レイヤー👉新規または既存のカスタマイズされたメッセージングインターフェイスをサポートするためのオプションの通信レイヤーが含まれています。
  4. プッシュ通知のサポート👉Google FirebaseおよびApple Push Notificationを使用して、リアルタイムの通知を提供できます。

タイムアウトルールとは、一定期間顧客からの応答がない場合、自動返信を送信して再度対応し、設定されたアイドル時間後に会話を自動的に終了してエージェントの能力を解放し、他の顧客を支援できるようにし、フォローアップメッセージを送信してサポートの会話を進めるために再度連絡を促し、エージェントの平均処理時間を短縮する機能です。

はい。即、弊社内部でも利用したい機能です!

Dynamics 365 Contact Centerのセッション管理とライブ会話の詳細が強化されるようです。サービス担当者は、自分で割り当てたい会話を選択できるようになりました。新しい機能には、会話の詳細、サインアウト、セッション管理、選択モード、ボイスメール機能が含まれ、サービス担当者は選択モードで会話を割り当て、顧客と会話の詳細を確認し、ボイスメールや非同期チャネルを参照し、アプリからサインアウトできるようです。

≪Service representative Experiences≫

従来の顧客フィードバック管理では、フィードバックに基づいてアクションを起こすまでに数週間かかることがありました。コンタクトセンターでは、さまざまなチャネルで顧客フィードバックを取得するために異なるツールが使用されますが、AIを活用することで、パーソナライズされたフィードバックループの自動化を実現し、リアルタイムのフィードバックを得ることができます。Copilot Studioエージェントの生成AI機能を使用して、チャネル間でアンケートを構成するプロセスを統合する事ができるようになります。

つまり、Copilot Studioエージェントを通じて顧客からのフィードバックを収集、フィードバックに基づいたアクションを構成、メッセージング、音声、カスタムチャネルなどの調査プロセスを統合および一元化、事前定義されたテンプレートでアンケートを作成、スーパーバイザーが実用的なインサイトを纏めたフィードバックを収集、即座に確認できるので作業効率が上がるのは間違いないでしょう。

≪Supervisor Experiences≫

これまではダイレクトコールバックの追跡分析機能がなく、ボイスメールは放棄された会話として分類されていました。結果、スーパーバイザーはボイスメールやコールバックのオーバーフローに関する情報が不足していましたが、新しい分析機能により、これらのオーバーフローアクションについて十分な情報を得て効率的に計画を立てることができるようになります。

ボイスメールの分析機能には、営業時間内外に残されたボイスメールの追跡、個人またはグループ宛のボイスメールの記録、ボイスメールの割り当て時間と対応完了までの時間、開封済みボイスメールの傾向、空のボイスメールの除外が含まれます。

直接コールバックと一般的なオーバーフローアクションの分析機能には、直接コールバックをトリガーしたオーバーフローアクションの一覧表示、オーバーフロー条件の識別、オーバーフローアクションがトリガーされた時刻の特定、顧客がコールバックオプションを承諾したかどうかとその時刻の特定、システムによってコールバックが開始された日時の識別、コールバック通知がサービス担当者によって受け入れられたかどうかとその時刻の特定が含まれます。

≪Unified Routing≫

管理者は、最も忙しくないサービス担当者に作業を割り当てることで、担当者が連続してメッセージを処理する負担を軽減し、休息時間を確保します。これにより、顧客満足度と処理時間が向上します。メッセージキューでは、アクティブな会話の数が最も少ない担当者を優先し、同じ数の場合は最後に休息を取った時間が最も古い担当者を優先します。割り当てルールの順序をカスタマイズできるため、管理者にとって便利な機能と言えるでしょう。

サービス担当者は、キュー内で自動的に提案される最適な担当者とスムーズに相談できるようになります。これにより、手動で作業を割り当てる時間を節約し、会話の処理時間を短縮して、顧客満足度を向上させることができます。管理者は、メッセージングチャネルと音声チャネルのキューへの相談機能を有効にできます。サービス担当者は、適切な担当者が見つからない場合、相談用のキューを選択できます。システムは会話の内容に基づいて相談担当者を自動的に割り当てます。サービス担当者は効率的に相談を行い、顧客満足度を向上させるための作業に集中することができますね。

相談などの会話の容量を制限することで、リソース管理が改善され、サービス担当者の過負荷を防ぐことができます。これにより、全体の効率と顧客満足度が向上します。管理者は、ワークストリームの設定でメッセージングや音声チャネルの容量を制限するオプションを有効にできます。サービス担当者が相談会話に参加している場合、その担当者のステータスは自動的に更新されます。相談セッションが終了するか、担当者が相談会話を離れると、容量は自動的に解放されます。リソースを効率的に管理し、サービス担当者の負担を軽減することができますね。

サービス担当者への直接転送機能を使うと、会話の処理が効率的になり、全体の作業効率が上がります。この機能を使うことで、担当者は会話を適切な担当者に直接転送できるため、問題の解決が早くなり、顧客の待ち時間が短くなり、満足度が向上します。会話をすぐに適切な担当者に転送することで、リソースの割り当てが最適化されます。

管理者はこの機能を有効にすることで、サービス担当者が事前の相談なしに、自分のキュー内や他のキュー内の担当者に会話を転送できるようになります。これにより、会話の処理がスムーズになり、顧客の待ち時間が短くなり、全体の効率が向上します。

さまざまな業務キューやワークストリームには、共通のルールが必要なことが多いです。これらのルールを設定するためには、管理者が各キューを調べて手動でルールセットを作成し、追加する必要があります。しかし、数百ものキューに対してこの作業を繰り返すと、非常に時間がかかります。

そこで、ルールセットのテンプレートを使用することで、管理者は共通のルールセットを作成し、キューやワークストリームに適用できます。これにより、プロセスが簡単になり、作業時間を節約できます。

具体的には、優先順位付け、割り当て、作業分類などのルールセットをテンプレート化します。キューやワークストリームでこれらのルールセットを作成するときに、テンプレートを適用します。管理者は、テンプレート化されたルールセットを一元管理し、すべてのキューとワークストリームに対して更新を行うことができます。

永続的なチャットやメッセージングチャネル(Facebook、WhatsAppなど)では、ユーザーとエージェントがいつでもアクセスできるため、柔軟に会話ができます。これにより、スーパーバイザーは長時間の会話でもすぐに返信でき、顧客が会話を再開したときには、その再開時間に基づいて優先順位が付けられます。これにより、顧客の待ち時間が短くなります。ライブチャネルでは会話の開始時間に基づいて優先順位が決まりますが、非同期メッセージングチャネルでは会話を一時停止したり待機状態にしたりできるため、顧客は自分の都合に合わせて応答できます。組織は、顧客が会話を再開したときにすぐに対応できるように、最新の対話時間に基づいて優先順位を付けるようになりました。これにより、待機状態から再開された会話も迅速に対応できるようになります。

以前のコールセンター機能群が、Contact Centerとリブランドされたのですが、かなり良さそうです。どの企業もこの領域には投資に踏み切っていいように感じました。正直言って、思っていたより数段いい。お薦めです。

それでは、今日はこのくらいで。Let’s Enjoy our DX365Life!

dx365jp
  • dx365jp
  • 24年ほど、Microsoft Dynamics ERP(NAV/AX)+CRMの導入コンサルティングに従事し、日本を含む34か国において導入コンサルティングを経験してきました。グローバル環境における“プロジェクト”と“マーケティング”を生業としております。

    最近は、【CRM/MKTG(攻めのDX)⇔ ERP(守りのDX)】+【ローコード】というDX365な活動に奮闘中です。Microsoft Dynamics 365 ビジネスで地球を90周中です。#DX365 #DynamicsIoT

    Microsoftの運営する外部技術者グローバル組織「Microsoft MVP(*日本165名/世界3023名)・ Microsoftのトラスティッドアドバイザーである「Microsoft Regional Director (*日本4名/世界189名)」として、複数のITコミュニティーにて活動中。(*2022/07/06時点)

    プロフィールはこちら→bit.ly/Dynamics365JP