Dynamics365 2025 wave2_SCM

こんにちは。室長こと、吉島良平(Microsoft MVP for Business Applications| Microsoft Regional Director) です。皆さま、お元気にお過ごしでしょうか?
先ほど、ワイシャツの襟の汚れが普通に選択しても、取れなくなってきたのが何枚かでてきたので、近所のクリーニング屋さんに行ってきたのですが、3分歩くだけで汗だくだく。東京は酷暑警報が出ているようなので、皆さんマメに水分補給をして、なるべく涼しくお過ごしいただければと思います。室長は小さい頃、夏が冬より好きだったのですが、こんなに暑いと冬のほうがいいです。父が、今の私と同じ年齢の頃、同じようなことを言っていたのを思い出しました。おやじもおふくろも元気だろうか。息子からすると、親には人生を長く、楽しんで欲しいものですよね。こういう思いを馳せる時間もとても大切だと、歳を重ねるに連れて思うようになりました。ぢぢぃですかねw
さて、今日で8月も終わりですか。いやぁ、時間が経つのが本当にはやい。人間にとって時間は有限ですよね。わたくし室長のDx365 Life Blogに今日もお付き合いいただきありがとうございます。まだ中間地点にまで、たどり着けていないと思いますが、Dynamics 365 2025 wave2のアップデートのシリーズ投稿を今日も進めていきたいと思います。本稿では、主題の通り「Supply Chain」領域の更新について、Microsoft Learnの公開情報をもとに室長の理解で解説していきたいと思います。
D365 SCMよ、君はどこに向かっているのかい?
今回のアップデートに関する記載、実機を細かく確認していった個人的な感想ですが、2025 Wave 2では「インテリジェントな供給網の再構築」を目指しているような気がしています。『Copilotや生成AIを活用した需要予測』『サプライヤーとのコミュニケーションの自動化』『品質管理の強化』『倉庫作業の効率化』など、サプライチェーン全体を“考える”仕組みへと進化させていこうという製品開発チームの狙いが見え隠れするリリースだと受け取っています。わたくし室長の期待は、“単なる業務効率化にとどまらず、営業・製造・物流・調達・保守といった部門を横断的に結びつけ、リアルタイムで最適化された意思決定を可能にしてくれるかどうか?”です。なので、タイトルをこのようにしてみました。
現場と営業が一つになる|Copilotが導くサプライチェーンの再定義
≪Copilot and AI Innovation≫
考えるサプライチェーン:Copilotとの雑談が生み出す、現場と営業の新たな対話
従来の需要予測は、過去データと統計モデルに依存していましたね。しかし、昨今Copilotによる生成AIが加わってきたことで、予測は“分析”から“洞察”へと進化しつつあります。販売履歴、季節性、キャンペーン効果などを横断的に捉え、担当者が見落としがちなパターンを提示してくれるようになってきました。
具体例があったので、日本語訳しておきます。
ある消費財メーカーが、夏季に売上が急増するスポーツドリンクの需要予測を行う際、Copilotが過去3年分の販売データ、気温の推移、プロモーション履歴を分析し、「今年は猛暑予測のため、昨年比15%増の需要が見込まれます」と提案。さらに「7月第2週に在庫が不足する可能性があります」と警告を出すことで、営業と需給計画チームが事前に対応可能になります。
これにより営業と需給計画の連携が、より戦略的なものへと変わっていくはずです。“仲良くない部門間⁈”をMicrosoft製品を使って、つなぎ生産性・価値向上を推進するお仕事をしている私としては、こういう部門間を跨ぐ機能は大好物です。何故か?部門間の壁を壊す事で、企業や社員の方が本当に大きな成長を遂げる姿を過去に沢山目にしてきたからです。チャンスだと思って取り組んでいますし、このスタンスは今後も変わらないと思います。こういう内容でお困りのマネジメントの皆さんは、是非私にご相談ください。
Copilotは、単なるチャットボットではありません。ユーザーの質問に答えるだけでなく、関連するフォローアップ質問を提示し、業務の背景や目的に応じた対話を促進します。たとえば「この商品の在庫状況は?」という質問に対し、「補充予定は?」「需要予測とのギャップは?」といった次の一手を提案。まるで“業務の相棒”のような存在です。
具体例があったので、日本語訳しておきます。
営業担当が「今週の在庫状況は?」とCopilotに尋ねると、「在庫は十分です。補充予定は来週です」と回答。さらにCopilotが「この商品は今月プロモーション対象ですが、販売予測に対して在庫が足りるか確認しますか?」とフォローアップ質問を提示。営業担当はそのまま「はい」と答えるだけで、次のアクションに進めます。
Copilot君との雑談で業務効率が上がるなら、もはや雑談禁止等という管理者もいなくなっていくのではないでしょうかね(笑)雑談禁止!若い時に、よく先輩に叱られたことを思い出します。
これは在庫の置場化管理の効率化の話です。倉庫内の在庫配置は、ピッキング効率に直結しますよね。Copilotは、過去の出荷データや作業履歴をもとに、最適な配置を提案してくれるようになります。
具体例があったので、日本語訳しておきます。
物流センターでは、頻繁に出荷されるスマートフォンアクセサリーが倉庫の奥に配置されていたため、ピッキングに時間がかかっていました。Copilotが出荷履歴を分析し、「この商品は週に100回以上出荷されています。入口近くの棚に移動すると、作業時間が平均15%短縮されます」と提案。倉庫管理者が配置を変更した結果、出荷効率が大幅に改善されました。
頻繁に出荷される商品を取り出しやすい場所に配置することで、倉庫内で働く方々の作業時間を短縮し、人的ミスも削減していくという狙いです。現場の生産性が、AIによって静かに底上げされていっているなぁと嬉しく感じます。倉庫業者で働く知人も多いので、人海戦術でない方法をくみ上げてあげたいなと思います。
サプライヤーとのやり取りは、見積依頼、納期確認、請求処理など多岐にわたりますよね。結構時間を取られたりします。
具体例があったので、日本語訳しておきます。
製造業の調達部門では、部品サプライヤーに対して納期確認や請求書の照合を毎週メールで行っていました。Copilotのサプライヤーコミュニケーションエージェントが導入されると、発注後に自動で納期確認メールを送信し、返信内容を記録。請求書が届くと、発注内容と照合して問題がなければ自動で承認。調達担当者は、例外対応に集中できるようになりました。
Copilotのサプライヤーコミュニケーションエージェントが、これらのやり取りを自動化し、必要な情報を適切なタイミングで取得・記録してくれるようになります。結果、調達から支払いまでのプロセスがスムーズに流れ、担当者はより付加価値の高い業務に集中できることが想像できます。具体例から、Copilotが単なる補助ツールではなく、業務の流れを理解し、先回りして支援する“業務パートナー”として機能していくだろうことが想像できますよね。
≪Manufacturing and Asset Management≫
品質が競争力を決める時代へ:Dynamics 365 が描く製造と資産管理の新基準
製造業において、品質は単なるチェック項目ではなく、ブランド価値と顧客信頼を左右する絶対的な戦略的要素のはずです。Dynamics 365 Supply Chain Managementは、2025 Wave 2で「品質管理」と「規制対応」を軸に、製造と資産管理の領域を大きく進化させようとしていますね。個別にみていきましょう!
品質管理の現場では、全数検査が現実的でない場合、サンプル検査が重要な役割を果たしますよね。この機能を使うと、製造工程や入荷時に設定されたルールに基づき、サンプル数を自動で割り当て、検査結果を記録。合格・不合格の判定に応じて、後続処理(再検査、返品、受入)を自動化することができるようになります。
具体例を置いておきます!
ある医薬品メーカーでは、製造ロットごとに全数検査を行うのが非現実的であるため、サンプル検査を導入しています。Dynamics 365では、製造オーダーに対して「ロットごとに5%をサンプル検査」と設定すると、システムが自動で検査対象を割り当て、検査結果を記録。もし不合格品が一定数を超えた場合、残りのロットに対して追加検査や出荷停止のアラートが自動で発生します。これにより、品質リスクを早期に発見し、対応が可能になります。
品質管理の精度とスピードが両立し、現場の負担を軽減していくのではないでしょうか。とてもいい機能拡張だと思います。
医薬品、食品、自動車など、規制が厳しい業界では、品質管理と法令遵守の両立が不可欠です。この機能を活用すると、検査記録、トレーサビリティ、ロット管理、監査対応などを一元管理でき、ISOやGMPなどの国際基準にも対応可能になります。また、品質データはリアルタイムで可視化され、経営層もリスクを即座に把握できます。
具体例を置いておきます!
食品業界の企業が、HACCPやISO22000などの規制に対応するため、製造工程ごとの温度管理、異物混入チェック、ロットトレーサビリティを記録しています。Dynamics 365では、これらの品質データをリアルタイムで収集し、監査対応用のレポートを自動生成。万が一、製品に問題が発生した場合でも、どのロット・どの工程で異常があったかを即座に特定でき、リコール対応も迅速に対応することができます。
これらの機能は、品質管理を「現場の作業」から「経営の意思決定」へと昇華させるものです。今回の拡張は、品質が競争力となる時代に、企業の信頼性を支える基盤となる機能群と言えるでしょう。重要な対応になると考えています。
≪Planning≫
製造業の未来を切り開く:Dynamics 365 で実現する高度な需要予測とスマートな生産管理
製造業における競争力の源泉は、正確な需要予測と柔軟な生産管理につきます。Microsoft Dynamics 365の2025 Wave 2では、これらの領域において大きな進化が見られます。特に「Planning」カテゴリでは、AIやデータ統合の力を活かした需要予測の高度化と、現場の多様なニーズに応える生産管理機能の強化が予定されており室長も注目しています。
需要予測の精度を高めるために、Dynamics 365は従来の販売実績や季節要因に加えて、外部データやリアルタイムの市場情報を取り込む機能を強化しくようです。これにより、たとえば天候の変化や経済指標、さらにはIoTセンサーやPOSデータといった現場からのフィードバックを予測モデルに反映させることが可能になるはずです。AIがこれらの多様なデータソースを学習し、複雑な需要パターンを自動的に分析することで、在庫の過剰や欠品といったリスクを大幅に低減し、より正確なサプライチェーン計画の立案ができるのではないかと思います。
今回のアップデートに関する情報から、生産現場における柔軟性と効率性を高めるための機能群が、2025 Wave 2以降も更に充実していく予感がします。これまでDynamics 365では、リーン生産方式やキャッチウェイト、ステップ消費(段階的な材料消費)といった概念に対応する基本的な機能は提供されていましたが、今回のアップデートでは「Planning Optimization」エンジンとの統合が新たに実現されました。この統合により、これらの生産管理手法を用いる企業も、高速かつ正確な供給計画を立案できるようになります。たとえば、リーン生産方式を採用する企業は、ジャストインタイム(JIT)やセル生産といった手法を、Planning Optimizationのアルゴリズムを通じてより効率的に運用できるようになります。これにより、無駄の排除と価値の最大化が、よりリアルタイムかつ柔軟に実現されていくものだと考えています。
理解を深める為に、具体的な例をおいておきますね。
Lean Manufacturing × Planning Optimization
従来、Lean Manufacturing(特にKanban方式)では、供給計画がバッチ処理で遅延することがありましたよね(苦笑)2025 Wave 2では、Planning OptimizationがKanbanベースの需要と供給をリアルタイムで認識できるようになり、以下のような運用が可能になります。
- Kanbanカードが発行された瞬間に、Planning Optimizationがその需要を検知し、即座に部品供給計画を立案。
- 生産ラインの変化(例:セル生産の構成変更)にも即応し、無駄のない部品供給が可能。
- 結果として、在庫の最小化と生産効率の最大化が同時に達成される。
Catch Weight × Planning Optimization
食品業界などで重要なCatch Weight(実重量ベースの価格・在庫管理)も、Planning Optimizationとの統合により以下のように進化しています。
- 肉や魚などの製品が入荷した際、実重量に基づいた在庫登録と価格設定が即座に行われる。
- Planning Optimizationはこの実重量情報を元に、正確な供給計画を立案し、販売予測や補充計画に反映。
- 結果として、価格誤差や在庫過不足のリスクが大幅に低減される。
Step Consumption × Planning Optimization
以下のような複雑な消費パターンにも対応可能になりました。
- 製品100個までは1kgの材料を使用、101個以上は2kg使用するような非線形消費モデルでも、Planning Optimizationが正確に材料手配を計算。
- 生産量の変動に応じて、材料の発注量が自動で調整され、無駄な在庫や材料不足を防止。
- 工程ごとのコスト分析や品質管理も、リアルタイムで反映される計画に基づいて実施可能。
また、キャッチウェイト機能についても、Planning Optimizationとの連携により、実重量ベースでの価格設定や在庫管理が、より精度高く行えるようになりました。これは、肉や魚介類、青果など、重量が個体ごとに異なる製品を扱う業界にとって、大きなメリットになるはずです。
理解を深める為に、具体的な例をおいておきますね。
- Planning Optimizationとの統合従来はMRP(Material Requirements Planning)ベースのバッチ処理でしか対応できなかったキャッチウェイト管理が、Planning Optimizationのリアルタイムエンジンに対応しました。これにより、実重量に基づいた供給計画や価格計算が、より迅速かつ柔軟に実行可能になります。
- 変動重量製品への対応強化肉、魚介類、青果など、個体ごとに重量が異なる製品を扱う業界において、標準重量と実重量の両方を考慮した需給計画が可能になりました。これにより、在庫の過不足や価格の誤差を最小限に抑えることができます。
- サプライチェーン全体の精度向上キャッチウェイトを含む製品の供給計画がPlanning Optimizationで処理されることで、サプライチェーン全体の計画精度と応答性が向上し、リードタイムの短縮やコスト削減にもつながります。
さらに、ステップ消費機能も強化され、非線形な材料消費パターンに対応した計画立案が可能になりました。これにより、製造工程ごとの材料投入量をより正確に管理できるようになり、工程別のコスト分析や品質管理が一層精緻になっていくでしょう。
これらの新機能は、Planning Optimizationエンジンの進化によって初めて可能になったものであり、製造業における計画精度と運用効率の両面で大きな飛躍をもたらすものです。これらの具体例からも分かるように、2025 Wave 2ではPlanning Optimizationが単なる高速計画エンジンではなく、業界特有の複雑な生産モデルに対応するインテリジェントな計画基盤へと進化しています。リアルタイム性、柔軟性、精度のすべてが向上し、製造業の現場における意思決定と実行がより密接に連携するようになりました。
Dynamics 365 SCMは、単なるERPを超えて、インテリジェントな製造支援プラットフォームとしての地位をさらに強固なものにしつつあるように感じます。市場の変化に迅速に対応し、持続可能な成長を実現するための強力な武器として、もっと注目されてもいいんじゃないかなぁと個人的には思う次第です。
≪Procurement≫
購買から共創へ:Dynamics 365 で創り上げる調達先との阿吽の呼吸
調達の現場は、価格交渉だけではなく、サプライヤーとの信頼関係が成果を左右する時代へと進化しています。Dynamics 365の「Supplier Engagement」機能は、サプライヤーとのやり取りを一元化し、リアルタイムでの情報共有を可能にすることで、調達業務をよりスマートに、より戦略的に変えていきます。納期確認、品質フィードバック、契約更新などのやり取りがポータル上で完結し、サプライヤーのパフォーマンスも可視化。AIによるリスク分析も加わり、調達部門は“つながり”を軸にした意思決定が可能です。
Dynamics 365 Supply Chain Managementの「Supplier Engagement」機能は、サプライヤーとの関係性を戦略的に管理するための強力なツールです。しかし、その導入・設定にはいくつかの注意点があります。結構厄介なので、設定時に特に気を付けたい6つのポイントを備忘録としておきます。
- まず最初に重要なのは、サプライヤーポータルの初期設定です。Supplier Engagementは、Power Pagesベースのポータルを活用してサプライヤーとの情報共有を行いますが、アクセス権限の設定を誤ると、機密情報の漏洩や操作ミスにつながる可能性があります。ロールベースのアクセス制御を徹底し、誰が何を見られるかを明確に定義することが不可欠です。
- 次に、既存の「Vendor Collaboration」機能との整合性も確認が必要です。Supplier Engagementはこの従来機能と連携するため、設定が競合しないように注意し、ベンダーごとのプロファイルや承認フローが重複・矛盾しないように構成することが求められます。
- また、サプライヤーのパフォーマンス評価を活用するには、評価指標の設計が重要です。納期遵守率や品質スコアなどのKPIを明確に定義し、データ収集プロセスを標準化することで、AIによるリスク分析や意思決定の精度が向上します。
- 新規サプライヤーのオンボーディングプロセスも、Power Appsなどを活用して自動化できますが、法務・コンプライアンスチェックのステップを省略しないことが重要です。承認フローを明確にし、監査対応可能なログ管理も忘れずに設定しましょう。
- さらに、RFQやPO、請求書などのトランザクションはリアルタイムで共有されるため、通知設定の設計も重要です。メールやTeams連携などを活用し、通知の頻度・対象・内容を適切に構成することで、重要な更新の見逃しを防ぐことができます。
- 最後に、セキュリティとデータ保護の観点から、多要素認証(MFA)や暗号化の導入が推奨されます。特に契約書や価格情報などの機密データについては、Microsoft Purviewなどの情報保護機能と連携することで、漏洩リスクを最小限に抑えることができます。
これらのポイントを押さえることで、Supplier Engagementの導入はよりスムーズにいくはず。ユーザーの皆様、サプライヤーとの信頼関係を強化しながら、調達業務の効率化と戦略性を高めていきましょうね!
≪Sales and Marketing≫
その要望に即お応えしよう:“見積だけ頂戴!”
営業現場での「見積もりだけ知りたい」というニーズに応える新機能が、Dynamics 365 Salesにやっと登場しました!
営業現場では、顧客から「この商品、いくらになるの?」「割引はどれくらい適用されるの?」といった問い合わせを受けることが日常茶飯事です。しかし、これまでのDynamics 365では、正確な価格や割引を確認するには、実際に販売注文(Sales Order)を作成する必要がありました。営業担当者にとっては煩雑で、顧客対応のスピードを損なう要因にもなっていました。ユーザーの皆様、本当にお待たせし足しました!
2025 Wave 2で追加されたこの新機能により、販売注文を作成せずに、価格と割引の計算が可能になります。営業担当者は、商品・数量・顧客情報を入力するだけで、リアルタイムに正確な価格と割引条件を確認できます。これにより、見積もり作成のスピードが飛躍的に向上し、顧客へのレスポンスも迅速かつ正確になりますね。
価格計算は、顧客ごとの契約価格、キャンペーン割引、数量割引など、複雑な価格ルールをすべて考慮した上で行われるため、実際の販売条件と完全に一致します。これにより、見積もりと実際の注文内容の乖離を防ぎ、営業プロセスの信頼性と効率性が大幅に向上します。見積をシステムに登録する企業が増え、営業事務は見積を受注伝票に変換するだけで済むようになることが一番望ましいですね。
設定時に気をつけるべきポイントを纏めておきますのでご活用ください。
- 価格表と割引リストの整備:製品、通貨、顧客ごとの価格表が正しく設定されていないと、計算結果が不正確になります。
- 価格計算方式の選定:リスト価格ベース、原価ベースなど、組織の販売戦略に合った方式を選び、必要に応じて丸め処理も設定しましょう。
- 割引条件の整合性:数量割引やキャンペーン割引が正しく反映されるよう、割引リストの有効性を定期的に確認することが重要です。
- 外部連携時のセキュリティ設定:API連携を行う場合は、認証と権限管理を厳密に行い、データの整合性を保ちましょう。
- 営業チームへの教育:価格の根拠や割引条件が明確に表示されるようUI/UXを整え、営業担当者が安心して使える環境を整備することも成功の鍵です。
この機能は、特に見積もり頻度の高い業種や、価格交渉が多いB2B営業において、大きな効果を発揮するはずです。営業チームは、よりスピーディーに、より正確に、そしてよりスマートに顧客対応ができるようになると思います!めんどくさい?その要望に即お応えしてあげてください(笑)
≪Warehouse Management≫
倉庫業務をトランスフォーム:Dynamics 365 SCMで実現するスマート・ロジスティクス革命
今回のアップデートに関する内容は、倉庫業務の「人・モノ・情報」の流れをよりスマートにし、現場の生産性・品質・安全性を同時に高めるものだと言えるでしょう。それでは個別に見ていきましょう!
ハンズフリーでピッキング効率が劇的向上!
倉庫作業の中でも、ピッキングは時間と精度が求められる重要な工程です。今回のアップデートでは、手首装着型のスキャナー(wrist-mounted scanning devices)との連携が強化され、作業者は両手を自由に使いながら、バーコードの読み取りや確認作業をスムーズに行えるようになるようです。従来のハンディ端末による作業と比べて、作業スピードが向上し、誤ピックリスクも低減されるはず。高頻度・高回転な物流現場において、生産性と安全性がより担保されるイメージです。
設定時の留意点を纏めておきます⇒デバイスの互換性とモバイル端末のメニュー構成
この機能を活用するには、Warehouse Managementモバイルアプリが対応するスキャナー(例:ProGloveなど)との互換性を確認することが最優先です。アプリがネイティブに動作するデバイスを選定することで、スムーズな導入が可能になります。また、モバイルデバイスメニューの構成も重要です。作業者が手首装着型スキャナーで操作しやすいように、メニュー項目は最小限かつ直感的に設計する必要があります。これにより、誤操作を防ぎ、作業効率を最大化できるはず。
誰が梱包したかが一目瞭然。トレーサビリティ強化へ
梱包作業において、作業者IDの記録が可能になることで、品質管理と責任所在の明確化が実現されました。これまでは「どの作業者がどの梱包を担当したか」が不明瞭なケースもありましたが、今回の機能追加により、各梱包イベントに対して作業者IDが自動的に紐づけられるようになります。やっときたー!これで、万が一の出荷ミスや品質トラブルが発生した際にも、迅速な原因追跡と対応が可能になりますね。
設定時の留意点を纏めておきます⇒作業者IDの紐付けとパッキングステーションの構成
この機能を有効にするには、Warehouse Managementモバイルアプリで作業者IDの記録を有効化する必要があります。作業者が梱包作業を行う際に、IDが自動的に記録されるよう、ユーザーと作業者の関連付け(User-to-Worker mapping)を事前に設定しておきましょう。さらに、パッキングステーションの構成も重要です。梱包作業が行われる場所に対して、正しいロケーションタイプとプロファイルを設定し、梱包作業が自動的に記録されるようにします。これにより、トレーサビリティと監査対応力が向上します。
外部の労務管理システムと連携し、現場の人材活用を最適化
倉庫管理と労務管理が分断されていると、シフト調整や人員配置に無駄が生じがちです。今回のアップデートでは、Warehouse Managementモジュールが外部の労務管理システム(LMS)と統合が可能にるので、作業者スケジュール、技術、稼働状況などをリアルタイムで連携できるようになりますね。結果、適材適所の人員配置が可能となり、作業効率とコスト管理が改善されていくはず。繁忙期や人手不足の状況でも、柔軟な対応が可能になる点は、現場運営において大きなメリットだと言えるでしょう。
設定時の留意点を纏めておきます⇒統合フレームワークの活用とデータマッピング
外部の労務管理システム(LMS)との統合には、Dynamics 365が提供する標準統合フレームワークを活用することが推奨されます。このフレームワークを使うことで、倉庫作業データとLMSのスケジュール・パフォーマンス情報をリアルタイムで連携できます。設定時には、両システム間のデータ項目のマッピング(例:作業者ID、作業タイプ、時間記録)を正確に行うことが重要です。また、セキュリティと認証の設定も忘れずに行い、データの整合性と保護を確保しましょう。
倉庫は単なる保管場所ではなく、企業の競争力を支える“動くインフラ”です。今回のアップデートをきっかけに、ぜひ自社のロジスティクスを次のステージへと進化させてみてはいかがでしょうかね。
D365 SCMよ、君はどこに向かっているのかい?
その答えは“インテリジェントなサプライチェーンの実現”にあると室長は考えています。2025 Wave 2のアップデートを通じて、Dynamics 365 Supply Chain Management(SCM)が目指している方向性は明確です。それは、AIと自動化を核とした、俊敏で持続可能なインテリジェント・サプライチェーンの構築だという印象です。D365 SCMが向かっているのは、「未来を予測し、現場をつなぎ、判断を支える」サプライチェーンの理想形。その旅路は、今後の継続的なリリースでも、よりスピードアップしていくように感じますね。
次回予告:Copilotが顧客対応を再定義する|Dynamics 365 Contact Centerが描く新たなCXのカタチとは?
倉庫業務のスマート化が進む一方で、企業の競争力を左右するもう一つの重要な領域が「顧客接点」です。次回のDX365Lifeでは、Dynamics 365 Contact Center 2025 Wave 2の最新アップデートを深掘りし、AIとオムニチャネルが融合することで、カスタマーエクスペリエンス(CX)がどのように変わるのかを探っていきたいと思います。どうぞお楽しみに♪
それでは、今日はこのくらいで。Let’s Enjoy our DX365Life!
