My New Role, New Challenges

皆様、おはようございます! 室長こと、吉島良平(Microsoft MVP for Business Applications| Microsoft Regional Director) です。
如何お過ごしでしょうか? 皆様がこのBlogを目にしてくださっている頃、室長は新しい職場で研修初日を迎えているはずです。
Pacific Business Consulting, Inc.の卒業が決まってから、転職活動をしてまいりました。まずは、弊職をお誘いくださった皆様へ、深く御礼申し上げます。数か月間に渡り、真剣に「将来的なビジネス拡大の可能性」「他社との圧倒的な差別化」「新しい役割への適合性」「仕事に対して得られる対価/報酬」を検討し、この度、最終決定に至りました。結果として、ご縁が繋がらなかった企業様も、ご面談等で弊職に使っていただいた時間は、お仕事を通して、これからきっちりとお礼をさせていただくつもりです。ご期待に沿えず、大変申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。
そして転職活動において、室長の「適性」「性格」「強み/弱み」などについて、屈託のないご意見、アドバイスをくださった先輩方々、そして友人の皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげで、改めて自分を見つめなおす機会を得、結果として後悔の一切ない転職活動を行うことができました。重ねて御礼申し上げます。
そして、弊職と繋がりのある皆様へ。長きに渡りPacific Business Consulting, Inc.での活動に対する応援・サポート、本当にありがとうございました。
6月28日の取締役退任のご連絡、
そして、9月30日の卒業連絡に対して、
皆様からの心のこもった多くのエール、本当にありがとうございました。勤務最終日9月30日23時55分、帰宅し、自然と涙がこぼれ、命を懸けてきた20年間の挑戦にピリオドを打つことができました。弊職に関わってくださった方々のおかげで、全てを出しきった『ノーサイド』を迎えることができました。改めまして、深く御礼申し上げます。
また、多くの方々から、【室長、次何やるの?】【室長、また一緒にやろうぜ!】と個別にご連絡をいただき、、、「しんどい時も多かったけど、僕の20年間は無駄じゃなかったんだな」って、みんな、ホント室長を泣かすんじゃないよ、最近涙腺弱くなってるんだから(笑)
方向性が決まったら、ご連絡させていただきますとお応えするにとどめていましたが、いよいよ発表をさせていただきます。
はいはい。わかっていますよ。【前置きはいいから、もったいぶってないで、はやく言え?】でしょ(笑)
【室長、シンガポールの会社(本社)のグループCOOやるってよ】
「CEO(Chief Executive Officer、最高経営責任者)」が企業の経営全般に対して責任を持つのに対し、「COO(Chief Operating Officer、最高執行責任者)」は日々の業務執行の責任を請け負います。
この間の転職活動を振り返ると、お誘いいただいた企業様のうち、10社(25%)がありがたいことに、CxOレベルのポジションでした。驚いたのは、【CIO養成講座】に通っているのに、【室長には「COO」を任せたい】と、8社様(全体の20%)から打診をいただきました。
僕のCOOのイメージ=「ちょっと、おっかない、おっかさん」なので、僕の印象というのは、そういう感じなんだな。へーっ、そっかそっか、なるほど、そんな風にみられているんだなって。このご評価を喜んでいいのか、悲しむべきなのか。ポジティブに受け留めるようにします(笑)
はいはい。わかっていますよ。【で、どこに行くの?】でしょ(笑)
【室長、TechnosoftのグループCOOやるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、どんな会社なの?】でしょ(笑)
【室長、海外でDynamics続けるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、どんな特長があるの?】でしょ(笑)
【室長、海外でDynamicsのISV(業種別ソリューション)やるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、どの業種に関わるの?】でしょ(笑)
【室長、海外でDynamicsのカーディーラーソリューションやるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、他社のソリューションとどう違うの?】でしょ(笑)
【室長、海外で唯一Dynamics CRM+PPで構築されたカーディーラーやるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、長年やってきたERPから手をひくの?】でしょ(笑)
【室長、海外でCRM⇔ERP連携もやれるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、どのDynamics ERPが連携するの?】でしょ(笑)
【室長、海外でCRMをD365FO・D365BC・Dynamics SLに繋げられるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、日本を見捨てるのか?】でしょ(笑)
【室長、海外で日系企業をメインに対応(現状顧客の8割が日系OEM)するってよ】
はいはい。わかっていますよ。【そろそろ、ちゃんと書け?】でしょ(笑)
ということで、室長はグループCOOとして、Technosoft(以降、TSFT)社製カーディーラーソリューション【D365「CRM」+PP】)を、海外のパートナー様と共に、海外の日系カーディーラー様(OEM)へ訴求していくことになりましたので、引き続きDX 365な活動への応援、サポート宜しくお願い致します。
はいはい。わかっていますよ。【で、どうして、TSFTを選んだのか?】でしょ(笑)
以下、説明しておきますね。
<理由その①-将来的なビジネス拡大の可能性>
実は、弊職と長くタッグを組んでくださった小林さん(PBCの元代表取締役社長)に、3度ほど頭をさげて、この会社へ出資、もしくは買ってほしいとお願いをした(M&A以前の2012年-2016年頃)ことがあります。海外拠点も含め、PBCのERPビジネスをCRMでスケールアップさせたいという狙いがありました。また、小林さんが無類の車好きであること、こういう戦略を彼と一緒に考えると、キレキレだった方なので最高のブレストができ楽しかったんですよね。当時、資本政策やいろいろな他の取り組みの優先順位もあり、願いはかないませんでしたが、TSFTは、あれよあれよという間に売上を数倍に伸ばしてきました。そして全体の売上に占めるサブスクリプションライセンスの割合は、あっという間に60%ほどに成長しています。室長の予想通りです。今や、アジアNo1のMicrosoft Dynamics製品ベースのISV(業種別ソリューション)と言っても過言ではないでしょう。
既存拠点は、シンガポール・インドネシア・タイ・ベトナム・フィリピン・オーストラリア・トルコ・リトアニア
人口カーブの非常に高い国々にまたがってASEAN拠点が存在している(TSFTのASEAN拠点で人口5.5億人。日本の4倍超)ことが更なる強み。これらの地域はしばらく安泰。2040年以降はアフリカや中南米が金のなる木へ進化、ディーラーがなくなるような「テスラモデル」についても要検討ですね。そこにまた大きなビジネスチャンスあり。
最近設立されたオーストラリア拠点は英語ネイティブ圏へ挑む為の布石、そしてリトアニア拠点も欧州ビジネスの本丸に入っていくための試金石。資金調達も順調に進んでいて、僕も加わって、新たな施策をこれからバシバシうって、拠点とISVの導入/保守パートナーを増やしていきたいと考えています。
<理由その②-他社との圧倒的な差別化>
DynamicsのERP SaaSベースで構築されたカーディーラー向けの名の知れたソリューションはいくつかあるのだが、フロントを”Dynamics CRM SaaS+Power Platform”ベースで構築された本格的なカーディーラー向けソリューションが世界に存在せず、圧倒的な差別化が既に出来上がっていること。ディーラーのビジネスプロセスでは顧客タッチポイントがとても重要で、一般論ではERP側ではなく、CRM側で取るべき。結果必要なAI群を実装・利活用できるからです。あとフロントが重たいと業務に耐えられないのです。総じてマイクロソフトの戦略通りの【ブツ】が出来上がっている。技術力も日本と比較しても遜色ない。そして何より、既存のクライアント様の80%が日本の車メーカー様・ディーラーグループという驚嘆すべき実績を持ち合わせている。
カーディーラーのISVのソリューションを開発/保守・ベンダー教育をするのが、Technosoft Automobileという法人(170名ほど)、そしてVAR(カーディーラー以外の導入、製品開発)としての役割をもつのが、Technosoft Consultingという法人(90名ほど)で、両社CRM・ERP・Power Platform・Azure・Microsoft 365の導入・開発・保守体制があり、戦うために必要なDevチームがあることも大きい。これらを人材のいない日本でゼロから創りあげるとなると10年以上かかり、あっという間に社会人生活が終わってしまう。
今後はカーボンニュートラルなどのGX対応に向け、非財務データの可視化ソリューションなどのR&Dが必要になってくる。それらが整ってくると、このソリューションは絶対マーケットを獲れる。数年後にはサブスクリプション売上を60%→80%へ成長させることができると目論んだ。
<理由その③-新しい役割への適合性>
自分が持つDynamicsに関するグローバルネットワークは、日本人の中では突出しているはず、これも活かせる。既存のお客様のうち80%超が日系OEM・カーディーラーなので、日本人として自分がやれることも相当多い。日本人から本音を聞き出し、詫びるところは詫び、正すところは正し、それをしっかりとR&Dや営業に返す。IT業界を回す社内の仕組みも前職の最後に経験ができたので、それなりの知見もある。CIO養成講座で森岡先生から学んでいることも実践できる。これまで日本を含む31か国でコンサルティングを経験してきたので、各国のローカライズに関する知識がそれなりにありますが、これからの戦いは、各国のカーディーラー業界のレギュレーションと、ISVソリューションとのGAPをどう埋めていくかということ、そして、この業界のマーケットを隅々まで知り尽くすことに新たに踏み込んでいく必要がある。
前職では、「プロジェクトマーケティング」という新しいロールを日本に示せたと思っています。また、事業部の設立から、ビジネスの拡大、M&A、そして退職までの間に、部門運営(ビジネスソリューション、戦略事業推進「マーケティング・プリセールス・商品企画」)だけでなく、経営者の端くれとして、多くの失敗と成功経験を積んできました。グローバルの複数拠点を見るということも、以前より拠点数が増えますが、なんとかできるはず。寧ろ大きな組織で、経営に直接携われないほうが、個人のキャリアとしてディメリットになると考えました。
<理由その④-仕事に対して得られる対価/報酬>
自分のジョブディスクリプションへの対価/報酬は、総じて納得できるものでした。昨今の世界情勢により、香港やロシアから投資家がシンガポールに集まってきているというのもマーケットとして非常に魅力的な状況です。また、これを報酬とは言えないけど、前職では、『Strongest in APAC. We Know Navision. We Know Axapta.』というスローガンを掲げ、APACでNo1のDynamics Partnerになることを目標にしてきました。『Asiaから世界を獲る!』ということを実現するなら、今の僕にはこの選択が最適で、個人的に物凄いモチベーションになっています。
一方で「競合避止」という前職との契約があり、彼らのビジネスを邪魔したくないし、寧ろ協力し、伸ばせるなら協力してあげたい。彼らのビジネスへ貢献できる可能性を残したい。ということも含めて、海外のISV(カーディーラー)で働くことにしました。将来的には、お世話になってきた他の国内のDynamics Partner様との協業機会も見込めるはずですしね。ERPをやっていて、CRMを手に入れたいパートナー様、CRM単体ではビジネスにならないので次の一手が必要なパートナー様は、少し時間がたってから、弊職までご連絡ください(笑)
はいはい。わかっていますよ。【で、日本ではやらないのか?】でしょ(笑)
【室長、日本での導入は時間かかりすぎるから(苦笑)、暫くやんないってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、シンガポールに移住するのか?】でしょ(笑)
【室長、出張ベースで海外に行くので暫く日本にいるってよ】
はいはい。わかっていますよ。【で、どういうきっかけなの?】でしょ(笑)
【室長、イベントきっかけでTSFTと出会ったってよ】
今回、室長(下図ステージ左から2人目)がお仕えするCEOはフレディー氏(下図ステージ右から2人目/Fredyと書きます)です。彼との出会いは、実は2010年にインドネシアのバリで開催されたMicrosoft Dynamics APAC Partner Summit 2010まで遡ります。

その後もフレディーとは、マイクロソフトのグローバルイベント中に食事をしたりして、懇親を深めてきました。視野が広く、めちゃめちゃ頭は切れるし、非常に温厚な性格です。僕の友人たちには、彼が日本に来たタイミングで是非ご紹介させていただきたいと思います。
振り返ると、あのときステージで、パネルディスカッションに参加したメンバーは、フレディー以外、M&Aや株式売却で自分たちの会社を手放す結果になりました。前職でM&Aにかじをきった後、室長は、いまだ上場に向かって邁進するフレディーを、正直、めちゃくちゃ羨ましく思っていました。
6月末に退職のアナウンスをSNSにて報告後、8月に彼のほうからコンタクトがあり、「今に至る」です。あの時のパネリストだった僕たちの運命は、一瞬一瞬の偶然の連鎖を経て、また繋がりました。これも、マイクロソフトのエコシステムの面白さと言ってもいいのかもしれません。あの時パネルを共にした他のメンバーも間違いなく僕たちを応援してくれるはず。また、みんなでまた集まりたいな。
僕は勝てない試合はやらない。本能にぶっ刺さらないことはしない。この戦、絶対勝てる。勝ちぬけてみせる。
以上が、今回の転職先を決めるにいたった背景と、室長の新しい挑戦と覚悟です。今後、若い日本人の方で、私のような少し変わったキャリア?を歩まれる方も増えていくと思います。(日本のほうがASEANより勝っていると思ったら大きな勘違いです。既に負けている領域も多いです。)その際に少しでもアドバイスができるように日々研鑽します。
『室長と一緒にアジアから世界を獲りたい!』という侍のような挑戦者があれば、DMをいただければと思います!そのうち、南米やアフリカへ行くこともあるはずですから、【IT×業務×グローバル】で、思いっきり勝負したい方があればお待ちしております。いや、とっとと、来い(笑)
PBCの皆さん、またどこかで何かを一緒にやれるかもしれませんね!
日本のDynamics Partnerの皆様、協業の機会があればご挨拶に伺います。その際は、宜しくお願い致します!
Microsoft の皆様、少しはほっとしていただけましたでしょうか。ERPのS社/O社や、CRMのS社にいくんじゃないか?という噂も流れていたとききました。ご安心ください。私のDynamicsな活動は継続していきます。MVP/RDの看板を背負っていることは重責です。日々プレッシャーを感じています。皆様との時間はこれからも大切にしていきます。PBC同様、これからはTSFTの応援も宜しくお願い致します!勿論、僕個人の応援もお忘れなく!(たのむよーぉw)
私の大切な知人の皆様へ、また激しいDynamicsな闘いがはじまりました。難易度の高い闘いになると思いますが、自分らしく精一杯やりますので、引き続き、ご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。暫くは、毎月出張ベースでいろいろな国に出向き活動していくスタイルなので、たまには室長とお食事(DynamicsIoT)にお付き合いいただけると嬉しいです!日本でも、海外でも大歓迎です!
そして、僕の大切な家族へ。再び魂込めて挑むので、応援宜しく。そして、結果を楽しみにしておいてね!
最後に、フレディーへ。僕をビジネスパートナーに選んでくれてありがとう。この事案、侍冥利に尽きる。自分の全てを懸けて挑戦するので、一緒にプレシャーを感じながら、そして楽しみながら、夢の実現に向けて結果を出していこう!